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気候危機のウェブサイト


産業革命の頃(18世紀末)から現在までに、地球全体の気温が約1度(℃)も上昇しました。しかもその大半は、現代(19世紀後半)のことです。
さらに今後、人類が徹底的に努力した最も楽観的なシナリオでも2050年にはさらに0.5度の上昇が見込まれています。
現実的なシナリオでは、2050年には1度以上の上昇が見込まれます。ありうる可能性として、2030年にも現在より0.5〜1度の上昇が起こる可能性があります。

気温の上昇幅だけの問題ではありません。上昇の勢いがすさまじいからより深刻です。
産業革命から現在までの年数は二百数十年くらいです。かりに、現在から2050年までは約30年です。
かりに2050年に現在より1度上昇したとすると、7〜8倍のペースです。
もしも2030年に現在より0.5度上昇するとすれば、たった10年で0.5度ですから、十数倍のペースです。

だから、単純に、気温が上がって暑くなったから冷房だとか、海面が上がったから堤防をかさ上げしようとか、そんな悠長なことでは済みません。 上昇の勢いが狂っているので、未曾有の大災害が常態化することになります。 そしてもう既に、近年は異常気象が頻発し、観測史上ワーストを頻繁に更新していることからもわかるとおりです (気象庁日本気象協会ウェザーニューズなどで普段からチェックすることをお勧めします)。

いままでの産業も暮らしも、成りたたなくなりつつあります。
参照: 「気候変動の観測・予測及び影響評価統合レポート2018~日本の気候変動とその影響~」(監修:環境省・文部科学省・農林水産省・国土交通省・気象庁、2018年2月)(PDF注意)

上昇しているのは気温だけではありません。海水の温度も上がり、氷や雪、氷河、永久凍土も融けてきています。地球の温度が上がっているのです。 空気が暑いだけではなく、海の状況のほうがむしろ壊れてきています(水のほうが熱を蓄えやすいからです)。

なぜ上昇ペースが高まっているのか

まず大前提ですが、地球の温度上昇の原因は「温室効果ガス」、おもに二酸化炭素(CO2)を人類が排出し大気中の濃度を上げてきたことにあります。 地球の温度上昇の主因が温室効果ガスの濃度上昇にあることは、科学的に証明されています。

二酸化炭素は、空気より重いので地球から逃げないし、化学的に安定しているので分解されません。植物が光合成をするときくらいしか二酸化炭素が吸収・分解されないのです。

人類は産業革命以後、石炭や石油、天然ガスなど、化石燃料をたくさん燃やし続けてきました。それに、たくさんのモノを製造して、それがゴミになり、そのゴミも燃やし続けてきました。
そうして二酸化炭素を排出し続けているということは、地球の大気中の二酸化炭素濃度は上昇し続けているということです。 (ハワイのマウナケアなどでも大気中の二酸化炭素濃度の観測統計がとられています。)

かりに温室効果ガスの濃度が同じでも、本来よりも濃ければ、温度は正比例して上昇することでしょう。 実際には温室効果ガスの濃度が高まり続けているから、太陽エネルギーが同じでも、地球から熱がどんどん逃げにくくなって、上昇ペースがまるで、うなぎのぼりなのです。
こうしている間にも人類は、「いままでどおり」に二酸化炭素の排出を続けているので、上昇ペースを悪化させているのです。
私たちはこんなにもひどいことをしているのです。

つまり、温室効果ガスの「排出削減」では、温度の上昇は止まりません
温室効果ガスの大気中濃度を下げないと、温度の上昇は止まらないのです

まずは二酸化炭素排出を止めなければなりません。二酸化炭素の濃度を減らさないといけないのだから、「排出削減」では解決しません。 そのうえで温室効果ガスの濃度を減らすために、森林回復や循環型林業推進をはじめ、さまざまな温室効果ガスの吸収策を実施しなければなりません。

なぜ「排出削減だけでいい」というデマが定着してしまったのか

いまの社会や産業、経済、暮らしを変えたくないから。変えられないと思っているからです。
それは、近現代の社会は「いままでどおり」に「成長」し続けることでしか成り立たないシステムだからです。
経済成長や開発を続けることが、いまの人類にとっての「いままでどおりの暮らし」になってしまっているのです。

私たちは、なるべく健康で安全な暮らしをしたいと思っています。ほとんどの人がそうでしょう。 「いままでどおり」「いままで以上」の暮らしがしたいという欲求があります。 変えたくないわけです。

しかし、「いままでどおり」に「成長」するためには、資源の浪費を続けることが必要です。モノの生産するのにもエネルギーが必要で、原材料も資源です。 そして、モノがゴミになれば、リサイクルしたとしてもエネルギーが必要で、燃やしても二酸化炭素が出ます。

「いままでどおりに成長して問題ないよ」と、政府や財界は思わせたいのです。そうしないと、いまの社会が成り立ちません。 そして、多くの人も、「いままでどおりに暮らせる」と思いたいのです。

誤解

多くの人は「温室効果ガス排出量と気温上昇が正比例している」と思い込んでいます。もちろん前述のとおり、それは間違いです。 自分(人類)の行動(排出)と、気温上昇とを直接結びつけようとするのはもしかすると、自己中心的だからなのかもしれませんね。 自分では論理的なつもりでいて、実際には間違っています
実際には、温室効果ガス濃度と気温上昇とに直接の相関関係があります。 排出を削減したとしても排出を続けるということは、濃度が上がるので、気温上昇ペースを高めることになります。


なぜ、「気候変動」ではなく、「気候危機」(Climate Crisis)と呼ぶのか

「気候変動」というと、まるで、周期的な変化のように思われてしまいかねません。 「気候変動」という表現には、良し悪しの価値判断が入っていません。
実際には、後戻り不可能な「一方通行」の現象を、私たち人類は起こしています。そしてそれは、破滅的な行動です。 だから、「気候危機」や「気候破綻」(Climate Breakdown)と呼ぶべきなのです。

同じように、「地球温暖化」という表現もぬるすぎます。「温暖」では済まない勢いのことがいま起こっています。

「変動」とか「温暖化」とかいうような、ぬるい表現をすることで、私たちは安心しようとし、安心するよう思い込まされているのです。
しかしそれでは、東日本大震災の大津波のときにすぐ逃げずに亡くなった方々が残念ながら多かったみたいに、 「危機がいま襲いかかってくるのに逃げない」ということになってしまいかねません (専門的にいえば「正常性バイアス」の問題です)。 「津波てんでんこ」という言葉があるように、津波が来るなら、なりふり構わず、他人どころか親類も構わず逃げないと、全滅してしまいます。
「いつもどおり」だと思い込みたいからといって行動しないと、手遅れになります。 いますぐにでも全力で努力して世の中を変えていかなければ、人類も、日本の国土も、地球も、完全にダメになってしまいます。 自分も親類も、これから生まれてくる子孫も、大切なペットも、みんな、ダメになってしまいます。細菌とか微生物とかくらいしか生き残れないかもしれません。


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