貧困への対策が気候危機対応には必要です

現在の日本政府の施策では、2030年には新築建築物のエネルギー収支が差引きゼロ(ネットゼロ)にすることが想定されています。例えば新築マンションなどです(すでに取り組んでいる不動産デベロッパーがあるようですね)。

気候危機の進行ペースをみていますと、それでは遅すぎることはいうまでもありません。結局は、(「新自由主義」の)日本や米国は自由放任主義があまりにもゆきすぎていて、規制ではなく「お願い」というような産業経済優遇のやりかたをするわけでしょうね。

2030年では遅すぎますがそもそも、既存家屋に対する抜本的な対応がありません
日本は、自由放任と、いままでのものは変えないという国家社会ですから、これから建てるものに対しては基準を適用しても、これまでに建てたものに対しては言えないのですよね。

お金がある人たちはすでに、自宅にソーラーパネルを設置しています。売電までしているかもしれません。

では、ソーラーパネルを建てられない世帯はどうなのでしょうか?
自給自足でエネルギーネットゼロを実現することが不可能な貧困層が結果的に、気候危機対応の「足を引っ張る」ことになります。

日本の貧困化、いわゆる格差社会化は進みました。そのことも、気候危機対応をおくらせることになっています。
「グリーン電力」を買ったり、そのために「オール電化」をしたりするのにも、かなりのお金が必要です。例えば公共交通機関だけで暮らすのにも、お金が必要です。

たしかに、お金があるのに、物をムダ遣いして自家用車を乗り回している人たちも残念ながらたくさんいます。

けれども、お金がないから、中古の軽自動車を買って、公共交通機関の足りない地域で暮らしている貧困層は厚いです。もちろん、電気自動車ではありません。
例えば沖縄に至っては、鉄道がありません。貧困県なので軽自動車が多いことが見ればよくわかるでしょう。石油を消費しないと暮らせません。
北海道などでは、暖房がないと死にます。けれども、暖房費が低くて暖かくなるのは灯油暖房です。給湯も灯油ボイラーは多いです。

例えば既存建築物のエネルギーネットゼロを実現するには、「グリーン電力」の購入費用や、設備更改のための費用を優遇する必要があります。

現状では、「グリーン電力」のほうが高価ですし、自家発電による電力余剰分を買い取った費用が電力料金に転嫁されています。つまり結果的に、お金持ちや一定規模以上の企業などが有利で、貧困層には不利な状況になっています。

お金がないのに「グリーン電力」を買うのは、とても無理があります。数百円や数十円でも生活に関わる人が、エネルギーネットゼロを実現することは無理です。

これでは気候危機対応は進まないわけで、社会全体が失敗します。

貧困層への優遇が必要です。より根本的には、いわゆる格差構造(貧富の差を維持するシステム)を解消することです。